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小県郡常田村冨岡家文書

資料No(記号) 小県〔1〕/1-18
説明(解題) 本目録は、2019(令和元)年に県外古書店より購入した表記文書群110点を収録する。
 史料の内訳は常田村(上田市常田)庄屋冨岡家に伝来した文書である。一部隣村の房山(ぼうやま)村(上田市中央)市兵衛家文書が含まれている。常田村は真田氏が天正年間に上田城を修築した際に城下囲いの内に設置されたことが知られる。近世を通じて支配関係は上田藩領で、近代には常入村を経て上田町となった。また上田藩大庄屋制を確立した仙石氏時代には、洗馬川・軽井沢川流域の筋12ヶ村を洗馬組として把握した。房山村も洗馬組の構成村で、中世は常田荘内に属していた。
 概略については、近代史料 養蚕業に関する帳簿(横帳)・無尽金融に関するものが若干見られる。1870(明治3)年に浜出し(横浜港へ出荷し海外へ輸出する蚕種)した蚕種が4万4千枚あったことが知られるほど常田村は蚕種業は盛んであった。また常入村戸長役場文書も混入している。
 第二の特徴は、近世後期の奉公人請状および年季売証文がかなりまとまっていることである。とくに近隣諸村のみならず、越後国頸城郡からの奉公人が一定数いることがうかがえる。冨岡友右衛門が地主経営のかたわら奉公人世話人として洗馬組といった地域社会で一定程度の役割を担っていたことがうかがえよう。なお房山村木屋文左衛門後家らは越中国大津屋より二千両もの借財を無心する願状を出しているのは興味深い。この他、質地証文の「返し証文」は証文を返却する際の返状であり、質流状と互通で手交されたと想定されるものである。古文書学的にも興味深い。

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