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東山道軍関係資料

資料No(記号) 全県〔0〕/0-25
説明(解題) 本目録は、 長野県立歴史館設立準備室が1994(平成5)年に古書店から購入した史料71点を収載する(展示史料番号では11800020001)。
 本文書群は、年紀は未記載であるがいずれも1868(慶應4)年3月から12月にかけてのものである。
本文書にあらわれる岩倉大夫・同八千丸兄弟は、岩倉具視の第2子具定と第3子具経で、慶応4年1月9日に東山道鎮撫総督及び同副総督(後、東山道先方総督兼鎮撫使及び同副総督兼鎮撫使)に任命された。東山道鎮撫総督府軍は、1月21日に京都を発し2月1日に大垣に至った。軍費調達のため20日余り滞陣し、21日に大垣を発ち27日に木曽路に至った。3月6日に碓氷峠を越え、上州を抜けて13日に板橋宿に到着した。総督府は板橋宿に一か月以上滞陣した後、4月24日に江戸の因幡藩邸に入り、5月19日にその任を解かれた。
 本史料の全体像はこの軍事機関としての東山道総督関係の文書群として位置づけることができよう。とくに本史料の最も早い日付は、総督府が下諏訪宿に着陣した3月1日でありそれ以前のものは含まれない。一定の整理を経て分類されたものと推定されている。また、1868(明治元)年から1885(明治18)年末に至る太政官政府は、修史を国家事業の主要なものの一つに位置づけ、明治元年までの『復古記』が完成した。児玉卓文は本史料群を『復古記』の原典史料と位置づけている。とすれば、本文書群は維新史史料として、一級の史料群ということができる。
 なお、包紙や冊子を除き書簡関係を分類すると以下の通りである。
 1 諸藩・旗本・社寺などから東山道総督府関係宛
   (1) 宛所が明記されているもの      4点               
   (2) 宛所が明記されていないもの     20点
2 新政府関係筋から東山道総督(総督府諸役を含む)宛
   (1) 参与・内国督・内国局・軍防局 → 岩倉大夫・同八千丸   6点(包紙含む)
   (2) 内国局・弁事 → 東山道鎮撫使全権・同先鋒総督府     2点(包紙含む)
   (3) 大総督府参謀 → 岩倉大夫・同八千丸           1点
   (4) 東海道先鋒総督府参謀 → 東山道総督府参謀        2点
   (5) 北陸道鎮撫総督    → 岩倉大夫・同八千丸       1点
 3 東山道総督府関係者相互の書簡                   2点
   (1) 会計方御用係 →  東山道総督府 
   (2) 祖式金太郎・北嶋仙太郎 → 宇田栗園・香川敬三
4 東山道総督から大総督府宛                     2点 
5 東山道総督府執事から諸藩宛(回達文)               1点
6 新政府の機関から諸藩宛           
   (1)       → 松井周防守                1点
   (2)       → 青山峯之助(添付書状)          1点
 7 その他
   (1) 北島千太郎 → 岩倉明公                 1点
   (2) 三峰山役僧 → 森御殿お役人衆              1点(添付の別紙)
   (3) 聖護院宮御使 → 弁事伝達御役所    1点(添付の別紙) 
 なお、児玉卓文は史料全体を70点としているが、正しくは71点であることを付記しておく。
 参考文献 児玉卓文「長野県立歴史館所蔵「東山道軍関係資料」の考察-『復古記』との関係について-」(『長野      県立歴史館研究紀要』14号、2008年)。
  宮地正人「『復古記』原史料の基礎的研究」(『東京大学史料編纂所研究紀要』1号、1991年)

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