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2015年の投稿

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当館調査の「校歌に詠まれた信州の山々」が2016信毎カレンダーになりました!

お知らせ

当館の平成25年度夏季展「山とともに生きる」に際して、県内小中高等学校にアンケート調査した「校歌にうたわれた信州の山々」が、来年度の信毎カレンダーになりました。
12月に入り、お近くの信毎販売店経由で配布されています。東北中南信の4地区別の校歌アンケート結果のグラフを見ると、長野県内の多くの学校で地元の山々や信州の名峰が校歌にうたわれていることがわかります。みなさんも、この機会にご自分の出身校の校歌を口ずさんでみてはいかがですか。
詳細な結果と各地区分析は、当館常設展示室に続く廊下にも掲示しています。ご来館の際にご覧いただければと思います。

当館調査の「校歌に詠まれた信州の山々」が2016信毎カレンダーになりました!
2016年信毎カレンダー
当館調査の「校歌に詠まれた信州の山々」が2016信毎カレンダーになりました!
校歌に詠まれた信州の山々
[ 2015-12-18 ]

歴史館に真田氏甲冑(イメージ)を展示中

お知らせ

来年のNHK大河ドラマ「真田丸」で、真田信繁(幸村)が取り上げられるということで、当館でも来月11月より常設展示室に「真田氏特別展示」コーナーを設け、5期に分けて真田氏に関する貴重な資料を展示する予定です。
その第1期は「真田氏登場」という小テーマで、「松尾城址絵図」「一徳斎殿御事蹟稿」などを展示します。詳細は、後日ホームページでも取り上げる予定です。
また、今週から歴史館エントランス入口両脇に、屋代南高校甲冑隊の生徒さんによる手作りの2体の甲冑を展示しています。正面玄関に向かって右側の甲冑が、真田幸隆所用 州浜紋(すはまもん)兜・黒漆胴(イメージ)です。そして、左側の甲冑が、真田昌幸所用 昇梯子紋二枚仏胴具足(のぼりばしごもんにまいほとけどうぐそく)です。
いずれの甲冑も屋代南高校の生徒さんが、数ヶ月をかけて放課後や夏休み等を使って熱心に制作した大作です。
県立歴史館にお越しの際には、エントランスにも足を止めて2体の甲冑をご鑑賞いただければ嬉しいです。秋季企画展「樹木と人の交渉史」も好評開催中です。ぜひ、お誘い合わせの上、ご家族やご友人とお気軽にお出かけください。

歴史館に真田氏甲冑(イメージ)を展示中
真田信繁(幸村)公 所用 鹿角脇立兜・赤備鎧(イメージ) 常設展示室 近世(真田氏特別展示)に展示中
歴史館に真田氏甲冑(イメージ)を展示中
真田幸隆所用 州浜紋兜(すはまもんかぶと)イメージ制作
[ 2015-10-27 ]

木器保存処理室より17

イベント

槻木(つきのき)の話

 皆さんはどうやって涼をとっているでしょうか。こんな時、大きく枝を張った大木があると、ホッとひと息できます。「大木を伐り倒して使う」などといった発想があまりなかったと思われる旧石器時代、大木の下は、暑さ寒さを防ぎ、外敵から身を守り、木の実などの食べ物もある最高の場所だったと思われます。
また、農業が盛んになり「大木の影が邪魔だ」と言い出す古代・中世より前、大木の影に覆われた空間は、世界の広がりを象徴するものとして尊ばれていました。古墳時代には、大きな槻木の下で酒宴を開いたりしていたようです(『古事記』下巻「雄略天皇、三重采女の説話」)。
大木に成長し、広がる枝、独特の根など、槻木=ケヤキは信仰の対象になりやすい木でした(下写真)。ちなみに「三重采女の説話」でもケヤキの枝が広がる様子を、王権の広がりになぞらえています。さらに、いわゆる大化の改新(645)や壬申の乱(672)でキーポイントとなり、天武・持統朝では儀礼の場となった広場に槻木がありました。飛鳥寺西方の「槻木の広場」です(下写真)。発掘調査では、まだ樹木痕跡はみつかっていませんが、同時代の石敷きの施設などが見つかっています。
10月3日(土)から始まる秋の企画展「樹木と人の交渉史」では、縄文時代の新潟県青田遺跡のケヤキ樹皮製品(実物展示)、弥生時代の千曲市屋代遺跡群で水田開発に伴って伐根・焼却された例(図・写真で紹介)、古墳時代にケヤキの根元に集中する土器の例(写真で紹介)、古墳時代末の屋代遺跡群の導水施設(実物展示)、今回掲載した県指定樹の写真などで、人とケヤキの「かかりあい」を紹介する予定です。

木器保存処理室より17
飛鳥寺西方遺跡(入鹿の首塚付近か、写真左上方の甘樫丘との間に槻があったとされる。)
木器保存処理室より17
県指定 木ノ下の大ケヤキ(箕輪町)
[ 2015-09-14 ]

上原良司のご遺族が来館されました

イベント

上原良司のご遺族が来館されました

 8月25日(火) 上原良司の二人の妹、清子さんとと志江さんが、戦後70年企画「長野県民の1945−疎開・動員体験と上原良司−」をご見学にみえました。上原さんは、今回の展示の中心になっている上原良司の「所感」など貴重な資料をご所蔵しておられ、今回の企画展に便宜を図っていただきました。

 お二人は、職員の解説を聴いて質問されたり、ご自身の体験を語っていただいたり、和やかな雰囲気の中、熱心に見学されていました。職員にとっても当時のお話を聴くことができ、有意義な時間になりました。展示を企画した私たちもうれしい気持ちになりました。

 その後、企画展にあわせて上映している、NBS長野放送制作の上原良司のドキュメンタリー番組「明日は自由主義者がこの世から去っていきます〜特攻に散ったある学徒兵〜」をご覧いただいた後、常設展も楽しく見学していただきました。

 歴史館をあとにするとき、ご姉妹から「今回の企画はとても満足した。」という言葉をいただきました。

 戦後70年企画「長野県民の1945−疎開・動員体験と上原良司−」の展示会は、9月15日(火)まで開催しています。ぜひ、大勢の皆様のお越しをお待ちしております。

上原良司のご遺族が来館されました
上原良司の搭乗機 陸軍3式戦闘機キ61「飛燕」(1/32 復元模型)を見つめる清子さん
上原良司のご遺族が来館されました
あれから70年・・・・兄良司を囲んでの記念写真(県立歴史館入口にて)
[ 2015-09-01 ]

中学生による戦争についての学習(館内特別授業)

講座・セミナー

 8月21日(金)、茅野北部中学校3年1組の生徒30名(および引率の先生1名)が来館されました。
 この日は「総合的な学習の時間」を使って、丸一日、戦争について考える学習を計画したとのこと。午前中は、戦後70年企画の展示をしている当館に足を伸ばしていただきました。

 はじめに、2本のミニ講義を実施しました。
 講義?「戦死者を祀(まつ)る」では、徴兵検査とはどういうものなのかを体感できるワークショップを取り入れ、地域の戦争遺跡(戦争に関する碑)を手がかりしながら、戦争の背景や人びとの思いについて考えてもらいました。戦後すぐの人びとが考えた「平和」と現在のわたしたちが考える「平和」の同じ点や違う点をじっくりと考えている生徒の姿が印象的でした。
 講義?は、「上原良司・遺(のこ)されたことば」という内容で行いました。戦況や特攻隊の意味について確認してから、現在の安曇野市で生まれ育った上原良司の生涯を紹介し、その遺書をもとに考える時間を取りました。生徒は、一人ひとりが自分の思いを言葉にして、それを発表し合っていました。真剣なまなざしで考える生徒の姿に感動しました。
 その後、戦後70年企画の展示解説を行いました。関心のあるテーマはそれぞれだったと思いますが、資料をじっくり見て考えている様子がわかりました。
 遠路はるばるお越しいただいたということで、加えて、常設展示の観覧とバックヤード探検も楽しんでいただきました。
 午後は長野市内での学習とのこと。この日一日の学習が充実したものになればと思います。
      *
 当館では、ご要望に応じて、可能な範囲での館内特別授業や出前講座を行っています。当館専門主事が講師および解説員として、小学校、中学校、高等学校それぞれの段階に応じての学習の場を提供します。
 戦後70年という節目です。戦争について学ぶ上で、具体的な資料による理解が可能となる当館企画展をどうぞご活用ください。開催は9月15日(火)までです。

中学生による戦争についての学習(館内特別授業)
写真1 真剣な表情で聞く講座
中学生による戦争についての学習(館内特別授業)
写真2 じっくりと鑑賞していた企画展示
[ 2015-08-23 ]

木器保存処理室より16

イベント

出土した農具に目立つアサダ

 長野市の榎田遺跡や川田条里遺跡から出土した弥生時代〜古墳時代の農具、あるいは千曲市屋代遺跡群の古代の鍬などには、アサダと同定された木が複数あります。また、農具以外では、杵や横槌、紡織具の一部などに使われていました。
 カバノキ科アサダ属アサダは、日本列島に広く分布する落葉高木です。図鑑を見ると、比較的平らな肥えた土地に多い・・・、陽樹(日あたりのよい所に生える)とあります。ということは、人の活動によって森林がある程度開かれたような場所、人里近くを好んで育つ樹種と言えそうです。そのため、人との付き合いが長く続いてきたのかも知れません。
 6月後半、どんな木なのか確認するため、塩尻市立平出博物館の講座に合わせて、博物館近くの床尾神社に行ってきました。大木群という名称の通り、想像していた以上に、太い幹が真っ直ぐ伸びていて、周囲のスギと同じような樹形をしていました。樹皮は片状に剥がれるようです。また、葉には微細な毛があり、とても柔らかい肌触りでした。少数でしたが、穂状に下がる花もみられました。
 解説板によると「辺材は黄白色、心材は暗褐色でその材はいずれも堅く粘り強く光沢が美しい上に耐久力があるので利用度が多く・・・」、さまざまな用途に使われてきたようです。
 常設展示室には、榎田遺跡のアサダ製鋤、鍬(写真)、杵が展示してあります。秋季企画展「樹木と人の交渉史」(10/3〜11/29)の際も、合わせてご覧ください。

[ 2015-07-31 ]

中学生の職場体験学習 

お知らせ

 長野市内、千曲市内の主に中学校2年生、3年生が歴史館で職場体験学習に取り組んでいます。期間は中学校によって異なりますが、概ね2日〜3日間、どの生徒も緊張した面持ちで誠実に仕事に向き合っています。閲覧図書の配架や展示解説の補助、考古資料や文献史料の整理作業体験などを通して、社会人としてのマナーや働くことの意味を感じ取ってもらえれば職員としても嬉しいです。
 歴史館での仕事は、来館者への接客や展示の案内など見える部分もありますが、遺物整理室や文献書庫での史資料整理作業など、地味ではありますが、一つ一つ確実に根気強く取り組まなければならない仕事が多くあります。いずれも来館者に喜んでいただいたり、長野県の歴史を100年後、200年後に受け継いでいくための重要な意味をもっています。当館での職場体験学習で、歴史にふれる楽しさや歴史を受け継ぐ仕事の一端を知っていただきたいと思います。

★すでに職場体験学習を終えた中学校★
長野市立広徳中学校、千曲市立屋代中学校、千曲市立埴生中学校、信州大学教育学部附属長野中学校

☆これから予定されている中学校☆
長野市立篠ノ井東中学校(7月)、千曲市立戸倉上山田中学校(9月)、屋代高校附属中学校(9月)

中学生の職場体験学習 
行政文書にふれる中学生
中学生の職場体験学習 
小学生に鎌倉時代の善光寺門前の解説を行う
[ 2015-07-16 ]

木器保存処理室より15

イベント

使っていた証拠が見つかりにくいシナノキ 

 梅雨後半に入り、歴史館のシナノキも花が終わりに近づいています。
 民俗例では、新芽から葉が開ききるまでの樹皮が剥ぎやすく、径20?に満たない若木の繊維が紐や布に向いているようです。歴史館のシナノキもちょうど良い太さです(写真)。
 シナノキの繊維は、化学繊維が登場する以前、最も丈夫な素材として活用されてきました。「信濃」の語源ではないかと推測する説もあるぐらい、県内でも盛んに利用されてきました。
 ところが、樹皮の利用が主だったため、なかなか遺跡から出土しません。当館所蔵品では、千曲市社宮司遺跡でわずかにあるだけです。その使い方は、平安時代に建物の柱が沈まないよう、柱下の台にしたものです。言ってみれば、どんな木でもよかった?感じです。
 しかし、よくよく見ると、他の樹種を使った台の場合、厚い板状に加工しているのに対し、シナノキを利用した例は、径20?以下の芯持ち材の角材でした。台にして埋めるだけなら皮付きでもよいはずですが、もしやシナ皮を剥いだ後に残った余りの材を利用したのでは?
 皮を剥いだ痕跡を見つけるのは難しいですが、平安時代にシナノキを伐採し、集落内で使っていることまでは確認できました。今後、低湿地遺跡調査で、編物など断片(樹種同定可能な、あまり加工されてないもの)が見つかってくれることを期待したいものです。 
※10/3〜11/29秋季企画展「樹木と人の交渉史」

木器保存処理室より15
歴史館駐車場のシナノキ
木器保存処理室より15
社宮司遺跡出土のシナノキ製礎板(表面未処理)
[ 2015-06-29 ]

バックヤード探検について

お知らせ

 当館では、小中学校の社会科見学オプションメニューでバックヤード探検(遺物収蔵庫等の見学)を行っています。博物館の裏側の遺物収蔵庫内を見学し、本物の縄文土器と弥生土器の重さを予想して持ち比べたり、安曇野市明科の北村遺跡で発掘された約3,500年前縄文人骨を間近で見学したりできます。

 本物の人骨を見て縄文人のくらしについて考えたり、二つの土器(鍋)の重さの違いを実感してもらい、どうして重さが違っているのか、当時の人びとの生活と結びつけて考えてもらったりしています。皆さんも県立歴史館に来て、バックヤード探検をしてみませんか?

 ★申し込みについて★                             

 バックヤード探検を希望される場合には、必ず事前申し込みが必要で、先着予約順となっています。予約がすでに満了の日や、当館の都合でお受けできない日もありますのでご注意ください。
 

バックヤード探検について
約3,500年前の縄文人と対話しよう!
バックヤード探検について
本物の縄文土器と弥生土器の重さの違いを実感しよう!
[ 2015-06-18 ]

ツツジが満開です!

イベント

 常設展示室入口ホールから見える中庭のツツジの花が満開です。昨年は、つぼみが少なく花もまばらでしたが、今年のツツジは見事です。まるでピンク色の絨毯(じゅうたん)を3段に積み重ねたようにも見えます。ツツジの花を見ながら、ゆっくりと椅子に腰掛けて気持ちをリフレッシュしてみてください。
 今、企画展示室では、「長野県の遺跡発掘2015」の展示を開催しています。昨年度、長野県埋蔵文化財センターと各市町村教育委員会で発掘した貴重な地域資料が展示されています。     

 また、6月20日(土)には第1回考古学講座、6月27日(土)には歴史館セミナー「歴史館職員が語る長野県の歴史」が開催されます。いずれも観覧料300円が必要ですが、事前申込みは不要です。ぜひ皆さんでお気軽に歴史館にお出かけください。

ツツジが満開です!
常設展示室入口に咲き誇る満開のツツジ
ツツジが満開です!
企画展「長野県の遺跡発掘2015」
[ 2015-06-10 ]

木器保存処理室より14

イベント

 みなさんは「埋没林」と聞くと、どのような出来事を想像されるでしょうか。「大規模な地殻変動で、広大な森林が地下に埋まった」といったイメージでしょうか。ところが、日本列島で発見された埋没林は、(1)飯田市遠山川埋没林のように、小河川の堆積や土砂崩れで埋まった例、(2)軽井沢町浅間山東麓埋没林のように、火砕流などで埋まった例、(3)富山県魚津埋没林のように、海水面が上昇して水没し、土砂で埋まった例などです。こうした自然現象は、日本列島に人類がやって来た数万年前から今日までの間に、各地で繰り返し起こってきました。
 ということは!森や樹木に働きかけた人の痕跡が、たくさん残っているかも知れません。
 魚津埋没林博物館では、全国69の埋没林が一覧表で紹介されています。さらに、低地での発掘調査が多くなった近年は、毎年のように遺跡とともに見つかる埋没林が増えつづけています。例えば、奈良県中西遺跡では、弥生時代の水田跡に接して伐採痕のある立木や、使わなかった材が残っていました。樹の種類や樹齢の構成にも人がかかわっているらしく、樹木と人の関係を考える上で注目を浴びています。
 さて、県内では、短期間に水田と森林が入れ替わる興味深い事例があります。それは、上信越自動車道建設に伴う長野市川田条里遺跡D区の発掘調査で見つかりました。弥生時代の水田が砂に埋まってできた微高地から、8本の立木の根痕が発見されたのです(写真)。うち3本の樹種を調べたところ、クリ、コナラ属、クヌギ節でした。ここは、まわりに同時代の水田や墓域があるため、自然に森が出現したとは考えにくい場所です。生えてきた樹木の内ドングリ類だけを残したのか、あるいは積極的にクリなどを植えたのか興味深い例です。似た例は、静岡県瀬名遺跡の弥生時代の層で確認されており、こちらは5本すべてがクリでした。水田を埋めてしまった土砂の上を、一部栗林に利用していたようです。
 このように、埋没林は、樹木と人の関係を知る上で貴重な資料と言えます。  
※10/3〜11/29秋季企画展「樹木と人の交渉史」

木器保存処理室より14
川田条里遺跡 古墳時代の杭
木器保存処理室より14
長野市川田条里遺跡 埋没樹木
[ 2015-05-29 ]

社会科見学でにぎわう歴史館

お知らせ

 4月下旬から県内の小学校6年生の社会科見学が増えています。特に週末の金曜日には、10校以上の小学校が歴史館の見学に訪れています。一度に多くの学校の見学が集中すると展示室の中も混雑してしまうので、学校担当の職員が事前に先生方の要望を伺いながら時間調整を行い、来館した小学生に「歴史を学ぶことって楽しいな。」と感じてもらえるように展示解説を行ったり、館内の誘導を行ったりしています。                                   
 5月〜6月は、学校見学のピークで、日によっては相当な混雑が予想されます。ホームページの「学校団体のご利用について」のバナーから学校見学予約状況を確認できますので、これから歴史館の見学を計画される学校の皆様は、参考にしてもらえればと思います。歴史館のすぐお隣にある科野のムラには、今年もたくさんの鯉のぼりが気持ちよさそうに泳ぎ、みなさんのご来館をお待ちしています。

社会科見学でにぎわう歴史館
江戸時代の農家のトイレって?
社会科見学でにぎわう歴史館
善光寺如来縁起に熱心に耳を傾ける小学生のみなさん
[ 2015-05-01 ]

木器保存処理室より13

イベント

 気がついてみれば、今年の桜前線も県内を通過し、北へ去って行きました。とは言っても、それは花見の喧噪を伴う大量植栽されたソメイヨシノに関してで、歴史館周辺の山々では、まだまだ桜花を楽しむことができます(写真)。桜は絶大な人気を誇る樹木なので、出版物をはじめとした情報もあふれており、一家でお持ちの方も多いかと思われます。木器保存処理室としては、現代の桜の話は脇に置いておいて、あまり知られていない出土遺物としてのサクラをご紹介したいと思います。
 日本列島では、福井県鳥浜貝塚で、縄文時代草創期(1万年以上前)の地層からサクラの自然木が見つかっています。また、前期(約6000〜7000年前)の地層からは、サクラ材を使った容器や舟の櫂(オール)など、さらには石斧の柄に巻かれた樹皮が見つかっています。縄文人が桜の花を愛でていたかは定かでありませんが、材としてのサクラとの付き合いは非常に長いことがわかっています。
 残念ながら、当館所蔵品には縄文時代にさかのぼるサクラ製品はありません。また、弥生時代以降の加工品も複数遺跡でみつかっていますが、はっきりと道具の名前を示せる資料はありません。樹皮では、千曲市の屋代遺跡群などで古代・中世(約1300年前以降)の曲物を綴じる薄皮が認められており、サクラ皮と推測されます。一方、長野市の石川条里遺跡の弥生時代後期〜古墳時代前期(約1800〜1600年前)の溝からは、未使用なのでしょうか、幅3〜4?に切られ、丸まった状態の樹皮が複数出土しています。これも、サクラの可能性が高いようです。
 当館では、サクラ材の加工品は合成樹脂(PEG)で保存処理をしています。一方、樹皮は、同じ方法だと、せっかく千年以上も残っていた弾力性を損ねてしまうため、水漬けのままにしています。ただし、それはそれで展示しづらいため、どのような方法をとればよいのか、目下、検討中です。
※10/3〜11/29秋季展「樹木と人の交渉史」

木器保存処理室より13
森将軍塚古墳周辺のサクラ
木器保存処理室より13
石川条里遺跡出土のサクラ樹皮
[ 2015-04-27 ]

春季企画展講演会がありました

講演会

 4月18日(土)午後1時30分から当館講堂にて春季企画展講演会が開催されました。富山大学人文学部教授の鈴木景二先生から「信濃と北陸を旅した人びと」と題してご講演いただきました。 
 会場には約100名の聴講者が集まり、鈴木先生のソフトで軽妙な語り口に耳を傾けた80分となりました。山国信濃の産物と海の産物との交易が、古代から「みさか」「くまさか」などの峠を越えて盛んに行われていたことや、中世には信濃の善光寺信仰が隆盛し、宗教の力によって地域交通が変化してきたこと。立山にも善光寺信仰の痕跡があること。また、立山からは針ノ木峠を越えて信州へとつながる道が利用されていたことも豊富な資料を使ってお話いただきました。後半は、江戸時代の案内絵図と道中記をよむというテーマで、参勤交代での大名の道中日記などからみた、大名と関所の役人、本陣での食事など裏話や意外なやりとりをご紹介いただき、会場からも笑いがもれる場面もありました。
 聴講者の感想には、「詳しい史料を使われてのお話で、よく理解できた。」「北国街道を自分の足で歩いてみたいと思った。もっと聞きたかったとういう意味で、やや不満。」「北国街道と北陸道についてわかりやすく解説してもらえて勉強になった。」「道中記は、おもしろうそう。昔から日記を詳細に書いていることがおもしろい。今のブログみたい。」「善光寺は女人救済で女性の参詣者が多いのに、江戸時代の関所は女性に厳しかったというのは、とてもおもしろかった。」「県外の視点から信濃の歴史を考えたことが、とても参考になった。」等の感想を寄せていただきました。
 春季企画展「山と海の廻廊をゆく」も折り返しになります。4月21日(火)には展示替えを行いました。国立歴史民俗博物館の「木曽義仲合戦図屏風」や、新潟県指定文化財の「八幡林1号木簡」などが新たに展示されます。ぜひ、お出かけください。

春季企画展講演会がありました
資料を見ながら熱心に聴講される来館者の皆さん
春季企画展講演会がありました
ご講演する鈴木景二先生
[ 2015-04-24 ]

歴史館にも春の訪れが…あんずの開花

お知らせ

 歴史館に隣接する山々を見ている限りではわかりませんでしたが、春の訪れは徐々に、そして確実に近づいています。
 当館職員が連日観測している中庭では、3月27日(金)午後、ついにあんずの開花が確認されました。これは昨年よりも若干早いとのこと。いよいよ春の訪れです。

 当館は、「あんずの里」として名高い千曲市に位置しています。
 来週4月1日(水)から19日(日)まで、千曲市の森・倉科地区にて、第60回あんずまつりが開催されます。この期間中の土・日曜日については、当館観覧料が(常設展・企画展ともに)無料となります。
 あんずも、そして歴史館も、多くの皆様のお越しをお待ちしております。

歴史館にも春の訪れが…あんずの開花
歴史館にも春の訪れが…あんずの開花
[ 2015-03-27 ]

木器処理室より12 梅干の種? いいえ、モモ核です

お知らせ

 「縄文土器展」も終わり、ブログ「木器保存処理室より」の再開を考えているうちに、はや、桃の節句となりました。みなさんのお宅は3月3日、あるいは月遅れの4月でしょうか。
オハツモモシロップ 桃は、今では、美味しさ・甘さ・大きさを競う果物になっています。しかし、桃の木や花が節句(祭祀)に係わっていることでもわかるように、昔の使われ方は少々違っていました。その手がかりは、遺跡の出土状態や神話・昔話から推測することができます。
 千曲市屋代遺跡群では、お祓(はら)いをするような場所から、モモ核(種)が出土しています。桃は邪気を払うもの、魔よけの道具と考えられていたようです。『古事記』などの神話では、伊弉諾尊(イザナギノミコト)が黄泉(よみ)の国(死者の世界)から逃げ帰る時、追っ手に向かって桃の実を投げつけることで、無事帰ってくることができました。日本昔ばなしでは、鬼を退治するのは桃太郎です。モモにはこのような力があったのです。
 屋代遺跡群では清水が湧く水源や、それを流した場所からもモモ核が出土しました。桃太郎の入った桃が、川上(水源の聖地)から流れて来たように、水源祭祀にも桃が用いられていた可能性があります。
 ところで、古代の桃はとっても小さいものです。当館のバックヤード探検では、時々、モモ核を見せて「何の種でしょうか」と聞いてみます。すると一番多い答えは「梅干の種」(本当は“干し”はいらない)」です。さらに「柿」、「クルミ」と、なかなか正解がでません。子どもたちが知っている川中島白桃に比べると、古代の桃はあまりに小さすぎてイメージできないのかも知れません。
 秋季展『樹木と人の交渉史』では、弥生時代〜平安時代のモモも展示したいと考えています。ご期待ください。

(※以下の「オハツモモ核」と「長野市榎田遺跡355号住居出土モモ核」は、大きさの比較ができるようにスケールを合わせて表示しています。)

木器処理室より12 梅干の種? いいえ、モモ核です
オハツモモ核
木器処理室より12 梅干の種? いいえ、モモ核です
長野市榎田遺跡355号住居出土モモ核
[ 2015-03-11 ]

春季企画展「山と海の廻廊をゆく」が開幕

イベント

 2月28日(土)より、春季企画展「山と海の廻廊をゆく 〜信濃と北陸をつなぐ道〜」が開幕しました。
 今回は、北陸新幹線の金沢延伸(3月14日開業予定)および善光寺前立本尊御開帳(4月5日開幕予定)を記念して、関連した内容の資料も展示します。多くの皆様のご来館をお待ちしております。
 くり返しご来館いただいても楽しめるよう、期間中、2回ほど展示替えを行います。展示品一覧および展示替えの日程については【こちら】からご確認ください。

 企画展示室前の廊下には、観光ポスター(写真1)を掲示してあります。長野県内から北陸新幹線終着・金沢までの停車駅、さらには同時に営業開始となる「しなの鉄道北しなの線」各駅の自治体などが製作した観光ポスターです。カラフルでバラエティあふれたそれぞれのポスターを見ていると、まるで旅行をしているような気分になります。
 これら沿線の風景にも思いを馳せながら、企画展をお楽しみいただければと思います。

 なお、春季企画展の図録(写真2)も発行します。1冊1,000円、1階ミュージアムショップにて販売しています。郵送をご希望の方は、当館管理部(026-274-2000)までお問い合わせください。

春季企画展「山と海の廻廊をゆく」が開幕
観光ポスター(写真1)
春季企画展「山と海の廻廊をゆく」が開幕
春季企画展の図録(写真2)
[ 2015-03-01 ]

やさしい信濃の歴史講座終了・ご聴講ありがとうございました

講座・セミナー

 2月14日(土)、今年度6回目となる「やさしい信濃の歴史講座『善光寺道名所図会』と街道の風景」を開催しました。200名を超える皆様にご来館いただきました。
 今回も2本の講座をお届けしました。「北陸と善光寺をむすぶ道 〜北国街道の往来〜」では、善光寺聖と七人比丘尼、女性(智教)が再建に善光寺かかわったことや北陸とのむすびつきなどの話題をご紹介しました。「聖徳太子信仰のひろがりと善光寺」では、本田善光と『善光寺如来縁起』、四天王寺、聖徳太子信仰など、さまざまな面からの話題をお送りしました。

 今回も多くの皆様にご聴講いただき、うれしい反面、駐車場がいっぱいになったり座席が十分の広さではなかったりしてご不便をおかけしたことに対しまして、お詫び申し上げます。今後も充実して楽しめる講座を工夫・実施していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

   *

 講座終了後、お客様からお寄せいただいたいくつかのご意見・ご質問についてお答えします。

Q:今回の講座はとても興味深かった。同じ内容をもう一度聞くことはできないか?
A:一部ではありますが、「地域連携講座」として、同内容の講座を他地域で実施します。今年度は中南信の皆様にお聞きいただこうと、飯田市美術博物館にて、2月28日(土)、3月8日(日)の2回開催します。くわしくは【こちら】をご覧ください(お問い合わせは飯田市美術博物館にお願いします)。

Q:街道は話はおもしろい。他の場面でも取り上げてほしい。
A:2月28日(土)開幕の春季企画展「山と海の廻廊をゆく」では、北国街道にかかわるいくつかの展示品をご紹介します。毎週土曜日の午後には展示解説も行いますのでお出かけください(くわしくは【こちら】から)。
 また、3月7日(土)の歴史館セミナーでは、「近世の北国街道」「北信越の近代化」の2本についての講演会を実施します(くわしくは【こちら】から)。

Q:冬場の毎週土曜日は歴史館に足を伸ばすことが多かったので、最終回と聞いて寂しい。土曜日の講演・講座はもうないのか。
A:文化庁助成事業をはじめ、当館での講座・講座はまだまだあります。ぜひお越しください(くわしくは【こちら】から)。

やさしい信濃の歴史講座終了・ご聴講ありがとうございました
やさしい信濃の歴史講座終了・ご聴講ありがとうございました
[ 2015-02-20 ]

やさしい信濃の歴史講座・次回は最終回!

講座・セミナー

 今年度の「やさしい信濃の歴史講座『善光寺道名所図会』と街道の風景」の開催にあたっては、大好評をいただき、ありがとうございます。
 以前のブログ記事にて第1回、第2回の内容に触れましたので、最初に、年が明けてからの講座の様子を簡単に振り返ってみたいと思います。

 第3回(1月17日実施)は、松本を起点とする2種類の街道について取り上げました。「峠を越えて、いよいよ善光寺平へ 〜筑北・姨捨〜」では、青柳宿の苦悩、切り通しが数回にかけて切り広げられたこと、姨捨のいわれや冠着山について興味をもっていただいたことと思います。「養老坂を越えて、仁科街道を安曇・大町へ」では、『善光寺道名所図会』で仁科街道を取り上げている背景や具体的な描写について見ていきました。

 第4回(1月31日実施)は、東信の2つの話題をお届けしました。「七久里の湯に開いた文化 〜別所温泉〜」では、別所温泉・塩田平が「心をわかす文化」あるいは信州の学海と呼ばれるゆえんをご紹介できたことと思います。「上田紬を育んだ上田城下から海野・田中の合宿へ」では、宿場や合宿の基礎知識や上田城下の産業についてお話しさせていただきました。

 第5回(2月7日実施)は、北信地方の2か所についてお聞きいただきました(写真2枚は第5回のもの)。「街道屈指の難所 横吹坂を越え坂木宿へ」では、郷土の歴史に加えて小学生の学習の様子もご紹介しました。「『飯綱』『戸隠』を訪れた人びとと、描かれた霊場」では、善光寺との関係、信仰の側面についてお話ししました。講座終了後も熱心に質問されている姿が見られました。

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 今回の講座は、大変多くの皆様にご来館いただき、感謝申し上げます。過去5回の参加者は、のべ870名を超えています。会場は熱気にあふれ、少しでも内容を充実させたいと、担当者一同、気を引き締めています。その分、座席の余裕がなく申し訳ありません。
 次回、第6回は最終回となります。当館職員に加えて、(本講座初めての試みとして)外部講師を招聘してお送りします。「北陸と善光寺をむすぶ道 〜北国街道の往来〜」と「聖徳太子信仰のひろがりと善光寺」の2本立てです。(詳細は、こちらよりご覧ください。)
 なお、毎回、駐車場がいっぱいでご迷惑をおかけしております。可能ならばお知り合いの方と相乗りでお出でいただければありがたく存じます。
 皆様のご来館を心よりお待ちしております。

やさしい信濃の歴史講座・次回は最終回!
やさしい信濃の歴史講座・次回は最終回!
[ 2015-02-10 ]

土器写生・ぬり絵コンクール表彰式

イベント

 「縄文土器展」最終日の2月1日(日)、縄文土器の写生・ぬり絵の優秀作品表彰式を行いました。入選作品を描いてくれたお友だち、保護者のみなさん、あわせて94名に集まっていただきました(写真1)。ありがとうございました。
 お堅いイメージの歴史館に、たくさんの子どもたちが来てくれるように、さらに、せっかく来ても展示室を一周して終わり、「あんまり憶えていない」ではもったいない。一つでも、縄文土器のイメージや、楽しさを記億して帰ってもらいたい・・・という趣旨ではじめた企画です。
 前回に引き続き、第2回目となる写生では、現代人が考えるような、土器を正確に紙に写し取るのではなく、感じたまま、自由に描いてもらうようにしました。縄文人も、ヒトやヘビ(の精霊)を測ったように描くのではなく、躍動感を大事にしたり、印象的な部分を強調したりしています。それこそがリアル!だったのでしょう。今回の優秀作品には、文様はそこそこにして、大型土器のど迫力を描いてくれたもの(写真2)。おなじ土器を描いたのに、特徴的な文様をピカソのように描いて、別ものにしてくれた作品(写真3)もありました。
 ぬり絵は、「土器はみんな茶色で、ぜんぜん面白くない」と言った子どもの印象を変えてもらおうと、好きな色にぬってもらうことで、土器文様の楽しさを知ってもらおうというねらいでした。顔面装飾付土器を海に見立てて、怒っている顔も笑顔に変え、虹までつけてくれた作品(写真4)など、担当者の発想を飛び抜けた愉快な作品が集まりました。
 「縄文土器展」は終了しましたが、ゴールデンウイークや夏休みには、「縄文人になって遊ぼう」で写生やぬり絵、踊る縄文人の回転のぞき絵工作も行いたいと思っています。みなさん、また来てくださいね。

土器写生・ぬり絵コンクール表彰式
土器写生・ぬり絵コンクール表彰式
[ 2015-02-05 ]

今年も長野県立歴史館をよろしくお願いします!

お知らせ

新しい年がスタートしました!
この一年が皆様にとってすばらしい年となりますようお祈り申し上げます。

 2015(平成27)年の長野県立歴史館は、1月4日(日)より開館します。
 以下、1〜2月の行事についてご紹介します。

◆現在開催中の縄文土器展(冬季企画展)は、2月1日(日)まで開催します。縄文時代中期中葉の初め頃にスポットを当てた展示は、全国各地からお越しいただいている皆様より、好評を頂戴しています。

◆1月10日(土)には、縄文土器展の関連行事「からだで表現! デコボコかざり撮影会」を行います。体験型のイベントです。子どもから大人まで、多くの皆様に楽しんでいただきたいと思います。

◆これまでの2回で多数の方にご参加いただいている「やさしい信濃の歴史講座」(全6回)は、1〜2月に4回実施しますので、ご期待ください。→全6回の内容はこちら(チラシを表示します) 「講座等のご案内」はこちら(移動します)

◆2月28日(土)からの春季企画展「山と海の廻廊をゆく」では、北陸新幹線延伸とも関連した内容を計画・準備中です。お楽しみに。

 ほかにも各種イベントや活動を多数計画しています。最新情報は当ホームページで随時ご案内します。
 今後も地域に根ざした歴史館として職員一同邁進してまいります。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします!

今年も長野県立歴史館をよろしくお願いします!
[ 2015-01-01 ]
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