進化する縄文土器 〜流れるもようと区画もよう〜
2017度 秋季企画展

開催概要

 約5,400年前の縄文時代中期中葉の初め、土器に土偶やヘビなどの造形をのせる「デコボコかざり」が始まりました。この時期を取り上げた「縄文土器展」(2014年度)に続き、本展では装飾がさらに進化をとげる約5,300~5,100年前にスポットをあてます。
 この時期の土器装飾は、地域ごとの独自性を高め、華やかさを増していきました。特に、長野県中央部の八ケ岳連峰を挟み、流れるもようを軸にする東北信~北陸、区画もようを基本とする中南信~西関東で、驚くほど違う装飾が流行します。地域ごとに異なる感性と技を駆使して作られた土器を比べ、その特徴を感じてみてください。
 縄文人たちは違いを強調する一方、土器は盛んに運ばれ、持ち込まれた土器を真似することもありました。交流を通じて、異なる文化を柔軟に採り入れ、豊かな社会を築いていった縄文人の生き方に触れていただければ幸いです。

詳細
開催期間 2017年9月16日(土曜日)~11月26日(日曜日)

主な展示資料

  • 長野県北佐久郡御代田町 川原田遺跡出土品
  • 長野県諏訪郡富士見町 藤内遺跡出土品
  • 富山県黒部市 浦山寺蔵遺跡出土品
  • 山梨県北杜市 竹宇I遺跡出土品
  • 山梨県北杜市 海道C遺跡出土品
  • 富山県魚津市 天神山遺跡出土品
  • 長野県東筑摩郡朝日村 熊久保遺跡出土品
  • 山梨県笛吹市 釈迦堂遺跡出土品
  • 長野県上伊那郡宮田村 中越遺跡出土品
  • 山梨県笛吹市 一の沢遺跡出土品

講演会「パプア・ニューギニアの土器作りと縄文土器」

10月28日(土曜日)13時30分~15時
「パプア・ニューギニアの土器作りと縄文土器」 講師:高橋龍三郎氏(早稲田大学文学部教授)

トークセッション「火焔型土器前夜の新潟・北陸と中部高地の土器」

9月16日(土曜日)13時30分~15時
「火焔型土器前夜の新潟・北陸と中部高地の土器」 講師:寺崎裕助氏(新潟県考古学会長)、寺内隆夫(当館学芸員)

関連講座「焼町vs勝坂〜競いあい、高めあう縄文中期の土器装飾〜」

9月30日(土曜日)13時30分~15時
「焼町vs勝坂〜競いあい、高めあう縄文中期の土器装飾〜」 講師:寺内隆夫(当館学芸員)

関連イベント

  • 11月3日(金曜日・祝日)10時30分~15時  縄文土器・土偶プラ板作り
  • 11月25日(土曜日)13時30分~15時  縄文風リース、ゾートロープ作り
  • 11月26日(日曜日)13時30分~15時  写生・ぬりえ優秀作品表彰式

※土器写生会・ぬりえは毎週土曜日・日曜日、祝日に開催

出前講座

  • 10月1日(日曜日)中野市立博物館「進化する縄文土器~越後と信州の顔を持つ中野市千田遺跡・姥ヶ沢遺跡の土器~」
  • 10月22日(日曜日)塩尻市平出博物館「進化する縄文土器〜~文化の十字路でアピールする土器装飾~」
  • 11月4日(土曜日)原村八ケ岳美術館「進化する縄文土器~過飾・巨大化、合成・合体する土器装飾~」

※いずれも13時30分~15時 講師:寺内隆夫(当館学芸員)

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