江戸時代の村と町のくらし
「領主と町・村」「中馬(ちゅうま)と地場産業」「庶民生活の高まり」「信州文化と民衆意識」の4つのテーマから構成されます。江戸時代には武士や商人・職人は城下町に集められ、農民は農村に住むようになりました。街道が整備され、信濃国でも農民が牛や馬で物資を運ぶ輸送が盛んになりました。信濃各地の産業はこの中馬の活動と結びつき発達しました。展示では江戸前期の中農農家を復原し、江戸時代の農民の生活ぶりを実体験することができます。
主な展示物
- 撮影スポット
- 体験
- 音声ガイド
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正保信濃国絵図
国絵図は松代藩真田信之ら信濃の5大名が担当し、1647年(正保4年)に幕府に提出しました。道筋は一里を六寸に縮尺して作成し、縦854センチメートル×横464センチメートルの大きな地図となりました。山や川、村、城、道などが記されています。当時の信濃国の様子を想像してみましょう。
※正保信濃国絵図 -
江戸時代の農家
300年ほど前の江戸時代に建てられた農家で、大きな茅葺(かやぶ)き屋根が特徴です。上水内郡三水村で実際に使われていた農家を移築しました。土間(どま)に入るとすぐ横に馬屋があり、土間には藁(わら)たたき用の石があります。藁たたきを体験してみましょう。
※家屋内のみフラッシュ撮影ができます。
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蓑(みの)、すげ傘、藁靴(わらぐつ)
農家では、藁を編んで、生活に必要な道具を作りました。蓑、すげ傘、藁靴は実際に身につけることができます。
奥の土座にはねこ(わら製のジュータン)が敷いてあります。上がってみましょう。いろり端にも座ってみましょう。 -
繊維
江戸時代後期になると、麻から木綿に衣料の素材が変わってきます。それぞれの繊維の違いを手でさわって確かめてみましょう。
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馬頭観世音・道祖神
江戸時代になると街道が整備され、人や物の交流が活発になります。各地で旅人や街道交通の安全が願われ、馬頭観世音・道祖神が作られました。展示中の道祖神は双体道祖神といい、男女の神様が仲むつまじく手を取りあっており、家内安全や子孫繁栄などの願いがこめられていたようです。
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洲羽八勝版木(すわはっしょうはんぎ)
『洲羽八勝』は、1838(天保9)年に信濃の吉田清が著述し、不求堂が出版した本です。洲羽八勝は諏訪八景のことで、一宮(諏訪大社)、衣崎、小坂(観音院)、尾尻、唐沢、渋湯、御射山、氷湖の八景を詩で表しています。この版木は文字や線を浮き上がらせて彫った凸版(陽刻)です。詩は文字等をくぼませて彫る凹版(陰刻)で印刷しています。
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常設展示 解説シート
歴史館まなび隊 3
江戸時代前期中農農家今から300年ほど前に、江戸時代に、上水内郡三水村(現飯綱町) 滝沢家で使われていた農家を移築し展示しています。
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