「中部高地の土偶~暮らしに寄り添う小さな女神」
長野県立歴史館開館25周年記念 特別企画 『土偶展』

開催概要
縄文時代の祈りの道具「土偶」は、ユニークなデザインや造形力の高さから、国の内外で注目を浴びています。県内では国宝2箇をはじめ多数の土偶が出土しており、土偶は信州縄文文化の象徴と言えます。当館では、開館25周年に相応しい考古資料として、「土偶」を2期に分けてご紹介します。
後期の「中部高地の土偶」では、長野・山梨両県の土偶文化の裾野の広さを提示します。日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」と周辺地域では、一遺跡で1,000点を超える事例があるなど、多種・多様な土偶が大量に作られました。一点一点大きさや表情などが異なることから、各自の暮らしに寄り添う場面で製作され、使われ、送られたと考えられます。国宝に指定されるような大形土偶に対し、個人や小集団の祈りに対応したと考えられる小・中形土偶にスポットを当てていきます。
開催期間 | 2019年11月23日(土曜日・祝日)~2020年2月2日(日曜日) |
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会場 | 長野県立歴史館 企画展示室 及び 第2企画展示室 |
観覧料 | 一般300円(企画展・常設展共通券500円) |
講演会
- 10月27日(日曜日)「土偶のかたち、楽しみ方-「かお」の造形に着目して」
文化庁主任調査官 原田昌幸氏 - 11月9日(土曜日)「国宝土偶を掘る-出土状況から土偶を考える-」
尖石縄文考古館館長 守矢昌文氏
時間 | 13時30分~15時 ※当日11時より整理券配布、入場受付12時30分より |
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会場 | 当館講堂 先着220名 |
聴講料 | 講演会のみの場合は無料 |
講座
- 11月23日(土曜日・祝日)「長野県内の出土土偶」
当館総合情報課長 寺内隆夫 - 12月7日(土曜日)信州学講座「土偶と土器胎土」
当館総合情報課 水沢教子
時間 | 13時30分~15時 |
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会場 | 当館講堂 ※先着220名 |
聴講料 | 常設展示観覧料 (一般300円、大学生150円)が必要 高校生以下無料 |
ギャラリートーク | 講座後、15時20分~企画展示室でギャラリートークあり ※企画展観覧料が必要 |
報告会・シンポジウム
- 1月18日(土曜日)報告会「長野県の土偶」長野県土偶研究会
- 1月19日(日曜日)シンポジウム
イベント
- 期間中の土曜日・日曜日 写生・ぬりえ大会
- 1月13日(月曜日・祝日)こども向け・成人向けイベント
※子宝の女神ラビィちゃんが来館 - 2月1日(土曜日) 写生・ぬりえ大会 優秀作品表彰式
時間 | 13時30分~ |
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会場 | 長野県立歴史館 講堂 |
「中部高地の土偶~暮らしに寄り添う小さな女神~」の主な展示品
- バンザイ形土偶(富士見町坂上遺跡 井戸尻考古館蔵 重要文化財)
- 瞳のある土偶(南アルプス市鋳物師屋遺跡 南アルプス市ふるさと文化伝承館蔵 重要文化財)
- 中空土偶(北杜市金生遺跡 北杜市考古資料館蔵 重要文化財)
- 磨かれた仮面土偶(東御市赤岩新屋遺跡 東御市文書館蔵 市指定文化財)
- 有脚立像土偶(中野市姥ヶ沢遺跡 中野市立博物館蔵 市指定文化財)
- 壺を抱く土偶(岡谷市目切遺跡 市立岡谷美術考古館蔵 市有形文化財)
- 小型土偶「チビーナス」(北杜市諏訪原遺跡 北杜市考古資料館蔵)
※その他、赤い土偶、白い土偶、縄文のビーナス似の土偶、河童形土偶、猿形土製品など個性豊かな土偶を多数展示。
○以下の3点の土偶は12月14日から展示
- 「子宝の女神ラヴィ」(南アルプス市鋳物師屋遺跡 南アルプス市ふるさと文化伝承館蔵 重要文化財)
- 仮面土偶(新町泉水遺跡 辰野美術館蔵 長野県宝)
- 仮面土偶(韮崎市後田遺跡 韮崎市民俗資料館蔵)
※上の2つの仮面土偶は国宝「仮面の女神」とともに3姉妹とされる仮面土偶。