中学生による戦争についての学習(館内特別授業)

企画展示を鑑賞する生徒たちの様子
じっくりと鑑賞していた企画展示

 2015年8月21日(金曜日)、茅野北部中学校3年1組の生徒30名(および引率の先生1名)が来館されました。
 この日は「総合的な学習の時間」を使って、丸一日、戦争について考える学習を計画したとのこと。午前中は、戦後70年企画の展示をしている当館に足を伸ばしていただきました。

 はじめに、2本のミニ講義を実施しました。
 講義1は「戦死者を祀(まつ)る」では、徴兵検査とはどういうものなのかを体感できるワークショップを取り入れ、地域の戦争遺跡(戦争に関する碑)を手がかりしながら、戦争の背景や人びとの思いについて考えてもらいました。戦後すぐの人びとが考えた「平和」と現在のわたしたちが考える「平和」の同じ点や違う点をじっくりと考えている生徒の姿が印象的でした。
 講義2は、「上原良司・遺(のこ)されたことば」という内容で行いました。戦況や特攻隊の意味について確認してから、現在の安曇野市で生まれ育った上原良司の生涯を紹介し、その遺書をもとに考える時間を取りました。生徒は、一人ひとりが自分の思いを言葉にして、それを発表し合っていました。真剣なまなざしで考える生徒の姿に感動しました。
 その後、戦後70年企画の展示解説を行いました。関心のあるテーマはそれぞれだったと思いますが、資料をじっくり見て考えている様子がわかりました。
 遠路はるばるお越しいただいたということで、加えて、常設展示の観覧とバックヤード探検も楽しんでいただきました。
 午後は長野市内での学習とのこと。この日一日の学習が充実したものになればと思います。

 当館では、ご要望に応じて、可能な範囲での館内特別授業や出前講座を行っています。当館専門主事が講師および解説員として、小学校、中学校、高等学校それぞれの段階に応じての学習の場を提供します。
 戦後70年という節目です。戦争について学ぶ上で、具体的な資料による理解が可能となる当館企画展をどうぞご活用ください。開催は2015年9月15日(火曜日)までです。

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