古文書公開日記75 -大井法華堂文書公開記念の企画展終わる-
当館企画展「山伏 佐久の修験 大井法華堂の世界」展が無事終了いたしました。会期終了日の8月21日には、最後の見納めということもあり、大勢の方々にご観覧いただきました。ありがとうございました。
当館の文献史料課の職務は史料の「収集」・「整理」・「保存」そして「普及・公開」です。どのような仕事をしているのか、またどんな史料を収集しているのかを皆さんにお伝えすることも大切な業務です。令和元年に寄贈された4000点を超える史料群を整理して目録化することが第一の通過点でした。そして、その史料群の位置づけをおこない、大井法華堂を語る特徴的な史料を選び出して展示構成を構想し、実際に展示をおこなうことが次の課題でした。今回の展示では70点余りの法華堂関係の史料を展示しました。修験ならではの史料も少なくありません。
今後は、これらの史料の研究をさらに進めて、地域史像を深めていくことが求められています。
さて最終日。寄贈していただいた大井様がわざわざ来館してくださいました。明治生まれのご尊父が半分整理されたとのこと。残り半分を自分が責任をもって整理していくことがお父様からの依頼だったとのこと。このようなかたちで整理・公開できたことで、肩の荷が下りたということをおっしゃっていました。
文献史料課職員もひとつの仕事を終え、一同安堵しているところです。
図録はまだ残部がございますのでぜひ当館ショップでお買い求めください。(村石正行)