DIYで史資料撮影 ~長野県史料保存活用連絡協議会講習会~
1月30日(木)・31日(金)の2日間、当館文献史料課が事務局を務める長野県史料保存活用連絡協議会(以下、県史料協)の第4回講習会が行われました。
今回のテーマは、史資料撮影の基本と実技。
本や冊子、書状などの史資料をデジタル撮影することは、例えば、普段の閲覧をデジタルデータとすることにより、貴重な史資料の劣化・破損の防止など、末永く保存する上でも役に立ちます。
またさらに、その画像をインターネット上にデジタル公開などできれば、研究や各種プロジェクト等の利活用への幅が生まれ、地域づくりの役に立つこともあり得ます。
一方で、いざ公開にも堪える写真を撮ろうとすると、影や反射光が入らないようにしたり、形・色味・明暗が変わらないようにしたりと、気を付けるべきポイントがいくつもあります。
今回講師は、史資料撮影のプロであり、当会の会員でもある(有)山本マイクロシステムセンター代表取締役の北村優宇氏にお願いし、高価な専用機材が揃わなくても、既存の撮影台にホームセンター、百円ショップでも売っている物で一工夫することで、史資料撮影をよりきれいに効果的に行なうコツ、ノウハウを伝授していただきました。
ジョイント穴の無いスマホ・タブレットを、撮影台に“セット”する方法は、もう“目から鱗” !!
帰りがけにホームセンター、百円ショップに寄りたくなるアイデア満載の講習会で、参加者からも「便利なグッズの情報は特に、とてもありがたかった」と大好評でした。
県史料協は、史資料の保存と活用を目指して、年間3回程度の講演会・講習会を実施しています。
また、長野県内自治体の教育委員会や文化財担当部所、公文書館、博物館などの公的な機関・団体の会員だけでなく、史料保存業務にも関わる企業や地域の古文書研究会、志のある個人の方まで幅広い層を会員としています。
そして、こうした会員間のネットワークがさらに、散逸・滅失の危機に瀕した史資料の保存と活用につながることを期待し活動しています。
地域史料の保存と活用に興味関心があれば、個人の方、少人数の研究グループの方も大歓迎!当館文献史料課(026-274-3993)までご連絡ください!
ぜひ一緒に、“地域の宝”である古文書などの史資料の保存と活用を考えていきましょう!(文献史料課 鈴木)