令和7年度、最後の県立歴史館講座が開催されました!! 2025年3月14日(土曜日)の第7回県立歴史館講座「縄文時代の社会を考えるージェンダー、階層そして戦争と平和ー」(水沢教子総合情報課長)には、127名もの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。 縄文時代に嫁入り婚があった? 講座では「縄文時代に嫁入り婚があった」とする考古学者による特殊な説をキーワードに、飛鳥・奈良時代、平安時代、そして明治時代に至る結婚の歴史を紐解いていきました。特に飛鳥・奈良時代の結婚は、今のように戸籍と一体化した「届出婚」ではなく、男女が出会って子供が生まれるという自然の過程で発生する「事実婚」が一般的でした。どこに住んだかといえば、通い婚や妻の家に居住する形態(妻方居住婚)が主で、相続も男女双方に行われ、離婚も多くみられました。ところがその後、武士の台頭とともに、嫁入り婚がはじまり、やがて親との同居や長子だけの相続が伝統となっていきました。 どんな社会で妻方居住が多い? 全世界の諸民族の調査では、妻方居住婚が維持される要因として「相対的に平和な社会」他があげられています。戦争が男性の役割を拡大したことにより、嫁入り婚や男性のみに偏った相続が進められていったと考えられます。 お客様の声 聴講者には若い方も多く、「現代に即したテーマで興味深い」「もっと詳しく聞きたかった」「文献資料や民俗学から縄文時代の結婚の形を検証する過程がとても面白い」「その時代時代の人々の思いが歴史に反映されていて勉強になった」などの声が寄せられ、とても参考になりました。 今後にむけて 以上、結婚の歴史を振り返った結果、縄文時代に嫁入り婚がある確率は極めて低いと考えられますが、一連の考察を進める中で、平和の大切さがより実感されました。今後、さらに詳しい調査を進め、ジェンダーの研究を深掘りして参りたいと思います。 さて、講座当日から所蔵品展「長野県民の戦後再出発」が始まりました。日本が戦争に突き進んだ明治・大正期は、選挙権をはじめとする女性の権利が制限され続けた時代でした。今回の展示では戦後女性の選挙権獲得などに市川房江氏とともに尽力した坂城町出身の児玉勝子氏の日記などを含め、当館の所蔵資料の新たな研究成果を含めて展示しておりますので、改めまして皆様のご来館をお待ちしております。 令和7年度最後でした! 新たな視点から縄文時代を紐解きました みなさん熱心に受講されていました!